地域との共生:社会貢献活動
Coexistence with Communities
東洋製罐グループ社会貢献活動
東洋製罐グループは、グループCSR基本方針に「地域社会」を重要なステークホルダーとして「地域社会との共生を目指して、地域での交流を大切にします。」と掲げています。各事業所それぞれの特色をいかしながら、各国の社会情勢、文化や習慣などを理解・配慮した地域貢献活動を推進しています。
社会貢献活動は、地域との共生、次世代を担う子どもたちの為の活動を中心にグローバルに展開しています。
企業行動規準においても全ての役員・従業員が実践・遵守すべき行動の規範として以下を掲げています。
- 8.社会参画と発展への貢献
私たちは、「良き企業市民」として、積極的に社会に参画し、その発展に貢献します。
積極的な社会参画
- ・会社の社会参画の考え方を理解し、グループの一員として、積極的に社会にかかわり、社会の発展に貢献します。
- ・ 次世代を担う子どもたちの健全な育成に役立つための活動に積極的に参加します。
- ・事業活動を展開する各国・地域の社会事情を理解し、その文化や慣習、宗教に十分配慮した活動を行い、国際社会や地域社会との信頼関係を築きます。
教育支援プログラム
東洋製罐グループでは教育支援プログラムとして、「小学生向け環境教育」「中高生向けキャリア教育」の2つの出前授業を用意しています。アクティブラーニングを取り入れた授業では、“容器”を題材にして、次世代が未来を考えるお手伝いをしています。
2021年度はコロナ禍で対面授業が難しい状況でしたが、オンライン授業も取り入れて、グループで合計38校3,033名に実施しました。
平常時には学童クラブのイベントや、容器文化ミュージアムでの校外学習の受け入れも行っています。


自由研究プログラムで「容器を作る会社」を紹介
東洋製罐では横浜市旭区民文化センター主催の夏休み子ども向けイベント「シゴト小学校」の一コマで、子どもたちがよく知っている飲み物の「容器」を作る会社について授業を行いました。小学校低学年中心の20名ほどの参加者に向けて、主にPETボトルを対象にその種類や見分け方をはじめ、成形~充填~梱包~配送を経て最終消費者に届くまでの流れや、容器メーカーの技術者として新しい容器を作る時に注意する点や守るべきことなどを伝えました。身近なPETボトルを通して、容器やものづくりについての関心を高めていただくことができました。


おりがみ構造の容器を学校へ無償提供
東洋製罐グループホールディングスでは、2021年9月に芝浦工業大学附属中学校1年生を対象とした授業への協力活動を行いました。この授業は、ミウラ折り※の良さを学び、現存するプロダクトや活用場面を調べ、中学生ならではのアイデアを提案するというもので、当社からは「ダイヤカット缶」と「おりがみ容器」の提供および授業への参画を通して、技術を活用した省資源化やSDGsについての理解を深めていただきました。
- ※ミウラ折り:三浦公亮先生が考案した宇宙構造工学の研究に基づく、小さな力で大きく開く折りの技術のこと

出前授業
東洋鋼鈑下松事業所では、これまで毎年行っていた小学生の工場見学受け入れがコロナ禍のため難しくなったことから、2021年度は学校教育支援を目的として出前授業を実施しました。従業員が下松市内にある2つの小学校へ出向き、工場のリサイクル活動、環境への取り組み、工場の仕事と安全面の工夫といったテーマでスライドやクイズを交えて話をしました。小学生の皆さんはメモを取りながら、熱心に話を聞いていました。
両校の先生方からの感謝の言葉と、児童の皆さんからはお礼のお手紙をたくさんいただき、企業と地域社会とのコミュニケーションにも大いに役立ちました。

インターンシップ受け入れ
東洋製罐グループ各社では、実体験を通して社会や仕事への理解を深める機会として、インターンシップを受け入れています。東洋鋼鈑では近隣の中学校から2020年度に5名の生徒を受け入れ、各工程の説明や職場での実習などを2日間行いました。東洋製罐では大学、短期大学、高校、障がい者施設などから合計16名を受け入れました。海外事業会社でも毎年受け入れを行っており、2020年度は東洋製罐事業グループのタイ、中国で合計16名を受け入れました。

ベルマーク・プロジェクトに参加
東洋製罐豊橋工場では2016年より、豊橋市の「ベルマーク日本一!プロジェクト」に参加しています。ベルマークや、ベルマークに交換できるインクカートリッジ、トナーカートリッジを収集することで、小中学校の教材購入を助け、また、仕分け作業の過程は障がいのある子どもたちの作業実習としても役立っています。

次世代育成支援活動
東洋鋼鈑は毎年、下松事業所のある下松市に対し、次世代育成支援を目的とした寄付を行っています。
その寄付により、2019年度までは、下松市教育委員会の企画で小中学生向けに演劇や音楽の鑑賞会などが開催されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2021年度は、下松市内の小中学校へ楽器やテレビ、プロジェクター、書籍などの教材が贈られることになりました。
TABLE FOR TWOへの参加
東洋製罐グループ本社ビルでは、2018年2月から社員食堂のヘルシーメニューを購入すると代金の20円が開発途上国の学校給食の支援となるTABLE FOR TWOへの参加を続けています。活動開始からの累計寄付金額は299,050円となりました。
また、従業員への情報発信としてパネル展示も行っています。

海外での社会貢献活動
新型コロナウイルス感染拡大防止対応として、タイの東洋製罐事業会社では、ワクチン接種実施機関への飲料水の寄付をはじめ、労働局にアルコール消毒液、病院や皮膚病理学研究所に飲料、食品などを寄付しました。Toyo Filling Internationalでは緩衝材シートを学校や医療所へ寄付し感染防止用のパーティションや教材に活用いただきました。中国の東洋飲料(常熟)有限公司では、高新区のコロナワクチン接種場所や消防役所、派出所に飲料を寄付するなどの活動を行いました。

災害時の各自治体との協力
日本トーカンパッケージは、地震や洪水などの災害時に避難所での被災者の負担を軽減することを目的として、 以下の地方自治体との間で段ボール製品提供に関する協定を締結しています。
救援物資としては段ボール製簡易ベッド・間仕切りなどとなります。
有事の際には、これまでの経験を踏まえて最善を尽くし、地域社会の一員として貢献していきます。

締結日 | 地域および協定名 |
---|---|
2019年7月 |
栃木県さくら市 |
2020年6月 |
埼玉県草加市 |
2020年7月 |
愛知県安城市 |
2020年7月 |
宮城県大和町 |
東罐興業小牧工場では、2020年12月に太陽光発電システムを導入しました。太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムで、地域の防災・減災と低炭素化を同時に実現する自立・分散型エネルギー設備です。電力会社の送電系統が停止しても、蓄電池と太陽光発電を併用して電気の使用が可能です。小牧市と地域防災協定を締結し、大規模災害時には食堂を一時避難所として地域住民に提供します。
TOMATEC本社・大阪工場では地域町内会の防災活動に協力し、正門入り口付近の建物に、付近の河川が氾濫し浸水した場合の水位を示す看板を設置しました。浸水した場合は3メートルの高さになると言われているため、毎日目に触れる看板で防災意識を高めてもらうとともに、定期的に実施している地震・津波避難訓練によって有事の対応や避難経路について確認しています。

災害被災地への支援
東洋製罐グループは、甚大な自然災害が発生した際に、被災者の救済や被災地の復旧・復興に役立てていただくための支援活動を行っています。
主な義捐金などの拠出
年 | 件名 | 寄付金額 | 寄付先 |
---|---|---|---|
2023 |
トルコ・シリア地震への支援 |
グループ合計2,300万円 |
日本赤十字社 |
2022 |
ウクライナおよびその近隣諸国への支援 |
1,000万円 |
国際連合世界食糧計画WFP協会 |
2020 |
令和2年7月豪雨災害義捐金 |
1,000万円 |
日本赤十字社 |
2019 |
令和元年台風19号に対する支援 |
1,000万円 |
日本赤十字社 |
2018 |
平成30年7月豪雨(西日本豪雨) |
1,000万円 |
日本赤十字社 |
2016 |
熊本地震 |
1,000 万円 |
日本赤十字社 |
献血活動
東洋製罐グループでは、地域貢献および社会貢献活動を目的として、日本赤十字社と連携し各事業所にて就業時間内に定期的に献血活動を実施しています。
献血の課題として、近年の少子高齢化の影響により輸血医療が増加する一方で、献血に協力する人が年々減少する傾向があげられており、今まで以上に若い世代の献血への協力が必要となっています。企業が団体献血を定期的に行うことで、若い世代の参加を含めた幅広い年代で献血に協力できます。
安定的な血液の確保に少しでもお役に立てるように、2020年度は新型コロナウイルスを含む感染症対策に十分留意した体制で実施しました。またタイにおいても、タイ赤十字社と連携して、各事業所にて定期的な集団献血を実施しています。今後も東洋製罐グループは、国内外で積極的に献血への協力をしていきます。