地域との共生:社会貢献活動

東洋製罐グループ社会貢献活動

東洋製罐グループは、「地域社会」を重要なステークホルダーと位置づけ、グループCSR基本方針に「地域社会との共生を目指して、地域での交流を大切にします。」と掲げています。各事業所のしれぞれの特色を活かしつつ、各国の社会情勢や文化、習慣を深く理解し配慮した上で、地域貢献活動を推進しています。

社会貢献活動は、地域との共生を目指し、次世代を担う子どもたちのための活動を中心に、グローバルに展開しています。
企業行動規準においても全ての役員・従業員が実践・遵守すべき行動の規範として以下を掲げています。

8.社会参画と発展への貢献

私たちは、「良き企業市民」として、積極的に社会に参画し、その発展に貢献します。

積極的な社会参画

  • 会社の社会参画の考え方を理解し、グループの一員として、積極的に社会に関わり、社会の発展に貢献します。
  • 次世代を担う子どもたちの健全な育成に役立つための活動に積極的に参加します。
  • 事業活動を展開する各国・地域の社会事情を理解し、その文化や慣習、宗教に十分配慮した活動を行い、国際社会や地域社会との信頼関係を築きます。

教育支援プログラム

東洋製罐グループでは教育支援プログラムとして、「小学生向け環境出前授業」「中高生向けキャリア教育出前授業」「容器文化ミュージアムでの校外学習の受け入れ」を行っています。出前授業ではアクティブラーニングを取り入れ、“容器”を題材に次世代を担う子どもたちが未来を考えるお手伝いをしています。また、新型コロナウイルス感染症対策から、オンラインでの授業も開始しました。
2022年度の出前授業は、グループで合計51校4,329名に実施しました。容器文化ミュージアムへの校外学習受け入れはコロナ禍で休止していましたが、2022年11月に再開し16校325名を受け入れました。

工場見学・職場体験

東洋鋼鈑下松事業所では、コロナ禍のため難しくなっていた工場見学の受け入れを2022年度より再開し、山口県内多方面から小中学生が来場しました。質疑応答では、子どもならではの質問が時間切れになるまで続きました。
また、下松市内の中学生の職場体験を受け入れ、危険体感、整備実務体験、技術研究所体験などさまざまな体験をしてもらいました。職場体験を通して、ものづくりの楽しさを理解し、東洋鋼鈑への興味を深めてもらうことができました。

小中学校への出前授業を実施

東洋鋼鈑下松事業所では、コロナ禍での工場見学に代わる取り組みとして、2021年度より出前授業を開始しました。2022年度も下松市内にある学校へ従業員が出向き、授業を行いました。小学校では、工場のリサイクル活動、環境への取り組み、工場の仕事と安全面の工夫といったテーマでスライドやクイズを交えて話をしました。また、中学校では、仕事の大変さとやりがい、学生当時の夢やこの仕事についた理由について授業を行いました。先生方から感謝の言葉と生徒の皆さんからはお礼の手紙をたくさんいただき、企業と地域社会とのコミュニケーションにも大いに役立ちました。

次世代育成支援活動

東洋鋼鈑は毎年、下松事業所のある下松市に対し、次世代育成支援を目的とした寄付を行っています。
2021年度までは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、下松市内の小中学校へ楽器や書籍などの教材を寄贈しましたが、2022年度は3年ぶりに会場での文化芸術の実演開催となり、混合アカペラユニット「RAGSPi(ラグスピ)」によるコンサートを下松市内の中学生約1,600名が鑑賞しました。

ASEAN 諸国大学生向けの寄付講座

東洋製罐は、ASEAN諸国の食産業に従事する人材の育成に貢献するため、農林水産省が実施する「日・ASEAN食産業人材育成官民共同プロジェクト」に賛同し、大学生向けにフードバリューチェーンの食品包装に関する講義を行っています。
2022年度はフィリピンのビサヤス州立大学の学生にオンラインによる講義を行い、大学の学生および関係者、政府機関関係者など約80名が聴講しました。食品容器の歴史や、容器に食品が詰められて消費されるまでの流れと技術的なポイントを説明し、食品容器についての理解を深めてもらいました。

2022年9月講義の様子

オール宮城県産サバ缶詰製造に協力

東洋製罐は、宮城県水産高等学校の2年生と水産加工会社の株式会社STIフードホールディングスがサバ缶の共同開発を行う計画に賛同し、缶と蓋の提供と、生徒に対して缶と缶詰製造についての講義を行いました。缶詰はサバ、水、塩、みそ、缶、蓋までオール宮城県産の原料で製造され、完成したサバ缶はイオン東北株式会社の各店舗で販売されました。

海外での社会貢献活動

東洋製罐グループの事業は、地域の人々の暮らしと密接に関わっており、その地域の一員としての活動も重要なコミュニケーションの一つです。各事業所の特色を活かしながら、各国の社会情勢、文化や習慣などを理解・配慮した地域貢献活動を推進しています。東洋製罐グループの海外での社会貢献活動の一部をご紹介します。

<アジア>

Bangkok Can Manufacturing Co., Ltd.(タイ)

  • 区役所に消費財、家電、飲料水、全国こどもの日を支援するギフトなどを寄贈
  • ランシット工場所在エリア内寺院、ランシット周辺の道路や公共施設の清掃を実施
  • 学校にコンピュータや消火器などを寄贈、給食の提供
  • 病院・医療センターでの献血活動の実施

Next Can Innovation Co., Ltd.(タイ)

  • 工業団地での植樹
  • 献血活動の実施
  • インターンシップの受け入れ
  • 寺院、学校への寄付

Toyo Seikan(Thailand) Co., Ltd.(タイ)

  • マラソン大会への寄付
  • 労働保護福祉局への寄付
  • 僧衣献上祭への寄付
  • 労働安全管理事務所の安全管理者記念行事への寄付

Global Eco-can Stock(Thailand) Co., Ltd.(タイ)

  • 学校へ食堂で使用するテーブルの寄贈

Toyo Filling International Co., Ltd.(タイ)

  • ウクライナにおける人道支援活動(ポーランドへ避難した方々へ歯ブラシと歯磨き粉を救援物資として寄贈)
  • 使用済PETボトルを回収し、水草のウォーターヒヤシンス(ホテイアオイ)と混ぜ合わせてバッグを作成し学校に寄贈
  • 緩衝材シートを学校や医療所へ寄贈(感染防止用のパーティションや教材に活用)
  • 障がい者支援団体へ食品や衣類、日用品の寄贈
  • 献血活動の実施
使用済PETボトルを回収し作成したバック

東洋飲料(常熟)有限公司(中国)

  • 消防役所、派出所などに飲料を寄贈
  • 地元大学からのインターン受け入れ

<ヨーロッパ>

Stolle EMS Group Limited(イギリス)

  • マクミラン・コーヒー・モーニング」イベント※を開催
  • 1911年にイギリスで設立されたマクミランがん救済団体が主催する募金イベント。集められた寄付金はマクミランがん救済基金に寄付され、がん医療に活用される。
  • ホスピス主催のチャリティーウォークへ参加

<南米>

Stolle Machinery do Brasil Industria e ComercioEquipamentos Ltda.( ブラジル)

  • 子どもの日(10月12日)に従業員が食事を提供

TABLE FOR TWOへの参加

東洋製罐グループ本社ビルでは、2018 年2 月から社員食堂のヘルシーメニューを購入すると代金の20 円が開発途上国の学校給食への支援となる「TABLE FOR TWO 」に参加しています。活動開始からの累計寄付金額は302,130円となりました。また、従業員への情報発信としてパネル展示も行っています。
2022年度は当社グループが食堂の運営を委託している事業者と協力して、「世界食料デー」に合わせて行われるイベント「おにぎりアクション」の応援企画を行いました。応援企画期間はおにぎりを販売し、販売数に応じた金額を寄付しました。

「神奈川県献血推進功労者知事表彰」を受賞

東罐興業厚木工場の長年にわたる献血活動の功績が認められ「令和4年度神奈川県献血推進功労者知事表彰」を受賞しました。2022年11月9日に行われた式典では、神奈川県の14団体が表彰され、表彰状が授与されました。
厚木工場では1973年から献血活動に取り組み、毎年2回、50年間で延べ約2,000名が献血に協力しています。コロナ禍においても、感染拡大防止に配慮しながら献血活動への協力を続けています。

災害時の各自治体との協力

日本トーカンパッケージは、地震や洪水などの災害時に避難所での被災者の負担を軽減することを目的として、 以下の地方自治体との間で段ボール製品提供に関する協定を締結しています。
救援物資としては段ボール製簡易ベッド・間仕切りなどとなります。
有事の際には、これまでの経験を踏まえて最善を尽くし、地域社会の一員として貢献していきます。

  • 表は左右にスクロールできます
締結日 地域および協定名
2019年7月 栃木県さくら市
災害時における救援物資の供給等の支援協力に関する協定
2020年6月 埼玉県草加市
災害時における段ボール製簡易ベッド等の供給協力に関する協定
2020年7月 愛知県安城市
「災害時における施設等の使用に関する協定」および
「災害時における段ボール製品の供給等に関する協定」
2020年7月 宮城県大和町
災害時等における物資の供給に関する協定

東罐興業小牧工場では、2020年12月に太陽光発電システムを導入しました。太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムで、地域の防災・減災と低炭素化を同時に実現する自立・分散型エネルギー設備です。電力会社の送電系統が停止しても、蓄電池と太陽光発電を併用して電気の使用が可能です。小牧市と地域防災協定を締結し、大規模災害時には食堂を一時避難所として地域住民に提供します。

TOMATEC本社・大阪工場では地域町内会の防災活動に協力し、正門入り口付近の建物に、付近の河川が氾濫し浸水した場合の水位を示す看板を設置しました。浸水した場合は3メートルの高さになると言われているため、毎日目に触れる看板で防災意識を高めてもらうとともに、定期的に実施している地震・津波避難訓練によって有事の対応や避難経路について確認しています。

災害被災地への支援

東洋製罐グループは、甚大な自然災害が発生した際に、被災者の救済や被災地の復旧・復興に役立てていただくための支援活動を行っています。

主な義捐金などの拠出

  • 表は左右にスクロールできます
件名 寄付金額 寄付先
2023 トルコ・シリア地震への支援 グループ合計2,300万円 日本赤十字社
2022 ウクライナおよびその近隣諸国への支援 1,000万円 国際連合世界食糧計画WFP協会
2020 令和2年7月豪雨災害義捐金 1,000万円 日本赤十字社
2019 令和元年台風19号に対する支援 1,000万円 日本赤十字社
2018 平成30年7月豪雨(西日本豪雨) 1,000万円 日本赤十字社
2016 熊本地震 1,000 万円
容器の提供
  • 飲料用紙コップ 70万個
  • 紙どんぶりカップ 35万個
  • 緊急用トイレ袋 12,000個
日本赤十字社
避難者1,000名以上の市町村のうち、紙容器の支援を求めていた13市町村

献血活動

東洋製罐グループでは、地域貢献および社会貢献活動を目的として、日本赤十字社と連携し各事業所にて就業時間内に定期的に献血活動を実施しています。
献血の課題として、近年の少子高齢化の影響により輸血医療が増加する一方で、献血に協力する人が年々減少する傾向があげられており、今まで以上に若い世代の献血への協力が必要となっています。企業が団体献血を定期的に行うことで、若い世代の参加を含めた幅広い年代で献血に協力できます。
安定的な血液の確保に少しでもお役に立てるように、2020年度は新型コロナウイルスを含む感染症対策に十分留意した体制で実施しました。またタイにおいても、タイ赤十字社と連携して、各事業所にて定期的な集団献血を実施しています。今後も東洋製罐グループは、国内外で積極的に献血への協力をしていきます。