概要
ウェルバッグは、iPS細胞やES細胞などの幹細胞や分化誘導後の細胞、そしてがん細胞に至るまで、均一な胚様体(Embryoid body, EB)やスフェロイドを効率的に形成するための製品です。閉鎖系設計により、コンタミネーションリスクを抑えながら、安定した操作性と高い再現性を実現します。基礎研究から応用研究、臨床展開を見据えた検討まで、幅広い研究ニーズに対応します。
ラインナップ
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ウェルバッグ-S350
- スフェロイドを大量に作製されたい方に適しています
- 大型ウェルバッグへのスケールアップの前検討に最適です
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ウェルバッグ-S500
- 初めての方におススメです
- マニュアル方式で気泡を除去することによって、作業効率が大幅にアップします
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ウェルバッグ-S870
ウェルバッグ-S1260
- 直径500μm以上の大きさのスフェロイドを作製されたい方、または少量のスフェロイドを作製されたい方に適しています
特長
1. 閉鎖系培養でコンタミネーションリスク低減
ウェルバッグは閉鎖系容器であるため、細菌や異物が混⼊するリスクが低減されます。
2. 均一なスフェロイドを大量培養
バッグ底面に細胞非接着コーティングを施した微細かつ均一なウェル(凹み)が加工されており、バッグ天面には張り出し部を設けています。注口部から細胞懸濁液をバッグ内に注入するとウェルバッグ全体にほぼ均等に行きわたり、そのままバッグを静置することで各ウェルに概ね同数の細胞が入り、その結果、均一なスフェロイド形成が可能となります。
| 寸法 | 72mm × 120mm |
|---|---|
| 材料 | PE(ウェル面細胞非接着処理済み) |
| 培養面積 | 50cm2 |
| 培地容量 | 10〜20mL |
| ウェル径 | 500μm |
| ウェル数 | 約18,000 |
3. スフェロイドを容易に回収でき、培養したスフェロイドへのダメージを抑えます。
スフェロイド回収時は、バッグを天地逆転させてスフェロイドを落下させた後、シリンジ操作で回収します。ディッシュやフラスコ培養と比べて、ピペッティングや共洗いを必要としないため、スフェロイドへのダメージを最小限に抑えた回収が期待できます。
4. 高いガス透過性フィルムによる効率的なガス交換
閉鎖系で⼗分なガス交換を⾏うため、ガス透過性の良いフィルムを使⽤しています。フィルムを通して培地内のガス交換が⾏われます。そのため、スフェロイド近傍でガス交換が行われます。
5. 専用ホルダーを使用
専用ホルダーにウェルバッグを固定することで、スフェロイドのウェル間移動を抑制し、持ち運びを可能にします。また、ホルダーの一部が透明なため、顕微鏡による観察が可能です。また、積み重ねが可能なため、インキュベーター内で省スペースに培養できます。
| 寸法 | W128mm × D86mm × H20mm |
|---|---|
| 材料 | アルミニウム、ガラス、ステンレス、ポリカーボネート、ネオジム磁石 |
| 対応バッグ | ウェルバッグ-Sシリーズ |
| 重量 | 300g |
6. ウェルバッグの安全性は、日本薬局方に準拠して確認しています。
| 細胞毒性試験※1 | 適合 |
|---|---|
| 溶出物試験※1 | 適合 |
| 灰化試験※1 | 適合 |
| エンドトキシン試験※2 | 0.25EU /mL 未満 |
| 無菌性 | 放射線滅菌済み |
7. 気泡除去が容易
マイクロウェルの気泡除去は、通常ピペッティングや遠心、洗浄などの作業を必要とします。 ウェルバッグなら、短時間で処理できるマニュアル方式と、ホルダーにセットして一晩静置するだけのインキュベーション方式の2通りから選択可能です。作業効率と運用性から選べることができます。
製品番号
ウェルバッグ-S シリーズ
| 品名 | ウェルバッグ-S350 | ウェルバッグ-S500 | ウェルバッグ-S870 | ウェルバッグ-S1260 |
|---|---|---|---|---|
| ウェル径 | 350μm | 500μm | 870μm | 1260μm |
| ウェル深さ | 約150μm | 約200μm | 約350μm | 約500μm |
| ウェル数 | 約32,000 | 約18,000 | 約6,300 | 約3,100 |
| ウェル径の大きさの見え方 |
刻印32K
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刻印18K
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刻印6.3K
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刻印3.1K
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| ウェル断面 | ![]() |
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| 気泡抜方式 | インキュベーション方式 | マニュアル方式&インキュベーション方式 | ||
| 外寸 | 72mm×120mm | |||
| 材質 | PE(ウェル面細胞非接着処理済) | |||
| 培養面積 | 50cm² | |||
| 培地量 | 10〜20mL | |||
| 品番 |
11020-05(5バッグ入) 11020-10(10バッグ入) 11020-00(100バッグ入) |
11000-05(5バッグ入) 11000-10(10バッグ入) 11000-00(100バッグ入) |
11040-05(5バッグ入) 11040-10(10バッグ入) 11040-00(100バッグ入) |
11060-05(5バッグ入) 11060-10(10バッグ入) 11060-00(100バッグ入) |
ウェルバッグ-S専用ホルダー
| 製品数 | 入り数(台) | 品番 |
|---|---|---|
| ウェルバッグ-S専用ホルダー | 1 | 61000-01 |
製品資料
パンフレット
アプリケーション
動画
ウェルバッグ 簡易紹介動画
ウェルバッグ 使⽤⽅法簡易紹介動画
FAQ
弊社契約の販売店にてご購入いただけます。
ガス透過性の高いグレードのポリエチレンを使用しています。
シングルユースを推奨しています。実験の再現性や無菌性の観点から、使い回しは推奨しておりません。
専用ホルダーのご使用を推奨しています。ホルダーを使用することで、スフェロイドがウェル内で動きにくくなり、より均一な径のスフェロイド形成につながります。
いいえ、オートクレーブ滅菌には対応していません。アルコールや過酸化水素水などによる消毒を推奨しています。
いいえ、できません。培地交換が必要な場合は、細胞培養システムのご使用を推奨いたします。
現在、スフェロイド形成を確認している細胞種は以下の通りです。
HepG2細胞のように、細胞間接着(凝集力)が弱いといわれるがん細胞においても、がんスフェロイド形成が可能であることを確認しています。情報は適宜更新していますが、掲載されていない細胞についてもお気軽にお問い合わせください。
- iPS細胞(ヒト末梢血細胞由来細胞)
- hMSC-BM細胞(ヒト骨髄由来間葉系間質細胞)
- iPS細胞由来膵島様細胞
- HepG2細胞(ヒト肝細胞癌由来の細胞株)
- CHO-K1細胞(Chinese hamster ovary由来細胞)
目的とするスフェロイド径に応じて、ウェル数に対する播種細胞数を調整してください。
以下は、MSC細胞を用いた例です。WELLBAG-S500において、50、100、300 cells/wellとなるように播種した場合のスフェロイド形成の様子を示しています。
どのウェルでも均一にスフェロイドが形成され、各ウェル内で丸いスフェロイドが形成されていることが確認されています。
アプリケーションデータもあわせてご参照ください。なお、条件は細胞種や培養条件により異なります。
培養条件
hMSC-BMスフェロイド形成は、ヒト骨髄由来間葉系間質細胞(hMSC-BM, PromoCell社)を50、100、300 cells/wellとなるように播種し、Cellartis® MSC Xeno-Free Culture Medium(+ supplement、タカラバイオ社)20 mL、WELLBAG-S500を用いて2日間培養しました。
iPS細胞を用いた検討では、概ね50 cells/well程度から、S500では500 cells/well程度、S1260では1,500 cells/well程度まで播種できることを確認しています。
ただし、播種数が多すぎるとスフェロイドがうまく形成されない傾向があります。
細胞の状態や種類によって結果は異なりますので、あくまで参考値としてご利用ください。
基本的には、遠心するとスフェロイド同士が密に接触し、凝集しやすくなります。また、遠心後のピペッティングで分散する際に、一部が崩れる可能性があります。そのため、スフェロイド懸濁液をチューブに回収して自然沈降させ、上清を静かに除去したうえで、PBSなどの洗浄液を加えて洗浄してください。
自然沈降による上清除去では、スフェロイドが大きい場合(200μm以上程度)は1分もかからず沈降しますが、小さいスフェロイドでは3分以上かかる場合があります。
やむを得ず遠心機を使用する場合は、80g、30秒程度の穏やかな条件を推奨します。
細胞が沈降する際に、培地、ホルダー、作業時の温度に差があると、バッグ内で熱対流が起こり、不均一の原因となることがあります。そのため、培地、ホルダー、作業環境の温度を室温または37℃のいずれかにそろえて、細胞を沈降させることを推奨します。
例えば室温にそろえる場合は、培地やホルダーをあらかじめ室温に戻し、播種後にホルダーへセットし、室温で5~10分程度静置して細胞が沈降してからインキュベーターに戻すことを推奨します。
製造年月日から3年です。



