資源循環社会へ向けて

事業活動にともなう環境負荷

東洋製罐グループでは全体の物質収支の把握に努め、環境負荷の低減に取り組んでいます。

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2030年目標と2022年度実績

「Eco Action Plan 2030」に基づいた、2022年度のグループ全体での目標進捗状況は以下のとおりです。

評価指標:★★★目標を達成できた ★★目標に対してわずかに未達成 取り組みが不十分

※表は左右にスクロールできます

環境ビジョン 2022年度実績 評価
「Eco Action Plan 2030」目標

【資源循環社会】

  • 枯渇性資源※1の使用量を30%削減(2013年度比)
  • 枯渇性資源使用量は基準年2013年度比16.0%削減となり、目標を達成できました。容器を主体とした軽量化や工程での歩留まり向上(不良率低減)などの取り組みを、さらに推進していきます。
  • プラスチック製品の化石資源の使用量は基準年2013年度比15.5%削減となりましたが、目標は達成できませんでした。PETボトルの原料に使用済みボトルからの再生材を利用することや、プラスチック製容器に植物由来樹脂を利用するなど化石資源の削減を進めていきます。

1

2

★★

  • プラスチック製品については化石資源※2の使用量を40%削減(2013年度比)
    • プラスチック製品の軽量化、素材転換により15%削減(2013年度比)
    • 再生材・植物由来樹脂の利用率を30%向上(2013年度比)
  • 全ての容器包装製品をリサイクル可能またはリユース可能に

東洋製罐グループの事業は、金属や石油といった枯渇性資源から作られた原材料を加工することで包装容器や鋼板などを製造しています。そのため投入材料を削減し、発生廃棄物の削減および再資源化を図るなど、資源を有効利用することはグループの大きな使命といえます。特に包装容器廃棄物は、環境省による2021年度の家庭ごみの組成調査※で、容積比で66%含まれていることがわかっています。
「Eco Action Plan 2030」では、資源循環社会の達成に向けて、枯渇性資源の使用量30%削減の目標を掲げ、活動を進めています。従来より実施している容器の軽量化に加え、再生材の積極的な活用にも取り組んでいます。金属缶における再生材使用比率の向上、プラスチック容器における再生材、植物由来樹脂の利用率向上は、「Eco Action Plan2030」の目標達成、さらには社会的な課題の解決にもつながります。これらの活動は資源の有効利用だけでなく、材料製造時におけるエネルギー削減にも寄与するため、地球温暖化対策の観点からも重要な取り組みであると考えています。また、分別に適した製品設計開発や使用済み容器の回収を促進する仕組みづくりにも取り組み、サーキュラーエコノミーの実現に貢献していきます。

容器包装廃棄物の使用・排出実態調査の概要(令和4年度)

https://www.env.go.jp/recycle/yoki/c_2_research/research_R04.html

活動実績

UNDPインドネシアと「SDGアカデミーインドネシア」共同開催

日本クロージャーはUNDP(国連開発計画)インドネシアと、サーキュラーエコノミーをリードするインドネシアの人材育成を目的とした能力開発プログラム「SDGアカデミーインドネシア」を共同開催しています。インドネシアの中央政府や民間企業、市民団体などから総勢600名の参加者が集まりました。
プログラム前半の「サーキュラーエコノミーダイアログ」では、クロージャーメーカーとして培った環境共生型パッケージやごみの分別回収に関する知見を共有しながら、参加者と議論を行いました。サーキュラーエコノミーへの取り組みを先進的に実施する日本国内の企業・団体にもご協力いただき、さまざまな視点での事例を議論の際に提供しています。2023年5月よりスタートしたプログラム後半の「リーダーシッププログラム」では、サーキュラーエコノミー実現に向けたプロジェクトの実証実験を実施し、実践を交えた今後のアクションを模索しています。今後もクロージャーのリーディングカンパニーとして参加者と一体となり、インドネシアでのサーキュラーエコノミーの実現を目指していきます。

SDG academy INDONESIA  UNDP

PETボトル用キャップの水平リサイクル
「キャップ toキャップ」実現に向けたコンソーシアムを発足

日本クロージャーはPETボトル用キャップの水平リサイクル実現に向けて、アサヒグループジャパン株式会社、双日プラネット株式会社と共同で2023年1月より技術検証の取り組みを開始しました。
現在、清涼飲料業界ではPETボトルの水平リサイクルが推進されていますが、キャップはリサイクルの実態把握が進んでおらず、回収・リサイクルの実態把握や方法の確立が課題となっています。コンソーシアムでは各社の強みを活かし、キャップ回収スキーム構築やリサイクル技術検証、再生樹脂および商品の品質基準確立といったバリューチェーン全体の課題を克服し、プラスチック資源循環についての社会課題解決に取り組みます。

PETボトル用キャップ

「BREW at the ZOO」カップリサイクルチャレンジ

東罐興業は日本製紙グループ各社、キッズプロモーションと共同で、千葉市が千葉市動物公園で行ったクラフトビールと音楽のイベント「BREW at the ZOO」での紙コップ再生啓発イベント「カップリサイクルチャレンジ」に協力しました。
紙コップで提供されたビールを楽しんだ来場者は、東罐興業が開発したコップ洗浄機「Re-CUP WASHER」を使って紙コップを洗浄、分別します。そして回収した紙コップを日本製紙が段ボール原紙にリサイクルします。使用済み紙コップは、通常は一般廃棄物として焼却処理されますが、昨今の紙容器リサイクルに対する市場ニーズに対応して、東罐興業と日本製紙グループは、新たに使用済み紙容器の再資源化を目指しています。
今回の事業協力は、消費者に紙容器リサイクルに関する正しい理解を深めていただくために実施しました。消費者自身が紙コップの洗浄を体験することで新しいリサイクル活動に参加したという実感を持っていただき、使用済み紙容器リサイクルの社会への定着を目指します。

BREW at the ZOO
BREW at the ZOO

「ごみフェス2023 」オープニングイベント開催

東洋製罐グループは、ごみ清掃員でお笑い芸人のマシンガンズ滝沢氏が主宰する、ごみを減らすための活動を行う“滝沢ごみクラブ”とのコラボレーションを実施しました。 “滝沢ごみクラブ”は、 2023年5月3日(ごみの日)から5月30日(ごみゼロの日)までの約1 ヶ月間、全国各地で「ごみフェス2023」を行いました。その初日にあたる5月3日には、“参加するSDGs「しなきゃ」から「したい」へ!”というテーマのオープニングイベントを、当社(大崎フォレストビルディング)で開催しました。ごみのリサイクルを「しなきゃいけないこと」から、楽しく「したい」と感じてもらえるような機会づくりが開催テーマで、SDGsをより身近に感じられるようになるさまざまな催しを用意しました。 入場料はリサイクル可能な「容器ごみ」としました。会場では東洋製罐グループで展開しているリサイクルできる段ボール製テントや、PETボトルキャップを遊びながら回収できるキャプテンBOX、紙コップを洗浄しリサイクルを推進するRe-CUP WASHER、ガラスびんからアップサイクルされたルーピースなど、さまざまな体験コーナーを用意。ステージでは滝沢氏とアルピニストの野口健氏や芸人とのトークイベント、ごみやSDGsにまつわる紙芝居、ごみにまつわる音楽の演奏などの催しが行われました。 イベントには、近隣住民をはじめ約300人もの方が参加されました。

  • ごみフェス2023の総合プロデューサーの滝沢氏は、東洋製罐グループの公式YouTubeチャンネルで公開されている「しげのすけと容器にいきまSHOW!」でメインキャラクターのしげのすけの声も担当しています
BREW at the ZOO
BREW at the ZOO

Environmental(環境)