世の中にはいろいろな容器があるけれど、一番歴史が長いのはガラスびんなんだ。 ペットボトルの普及により使われる機会が減ったように見えるガラスびんだけど、 ①中身を長もち ②材料が天然素材100% など、 エコな容器として注目を集めている。そんなガラスびんについて、お話しするね 。
エジプトや西アジアで発見された一番古いガラスびんは、約3500年前に 作られたと言われている。その頃は金属の棒にガラスびんの形を巻きつけて 形を整えていたので、手間がかかる高級品だったんだ。熱を 加えて溶かしたガラスを鉄パイプに巻きつけて口で空気を送る 「吹きガラス技法」が発明されたことで、普通の家でも 使われるようになった。さらに1650年頃にコルク栓が大量生産されるようになり、ガラスびんを利用する 人が増えたんだよ 。
日本に外国製のガラスびんがイギリスから持ち込まれたのは、1882 年頃と言われている。当時 のガラスびんは、ガラス玉が入ったラムネのびんのような形をしていたらしい。やがて日本で国産ビールが 製造されるようになり、その入れ物として1889年に初めてガラスびんが作られたんだ。同じ時期に口が細い 牛乳びんが登場し、1892年にはラムネびん、1897年には化粧品のびんを 日本国内で作り始めた。1901年にはリターナルびんの原点となる、お酒の入った 一升びんが使われるようになった。さらに1916年には機械でガラスびんを作る自動製びん機が 開発され、たくさんのびんが使われるようになったんだよ 。
ガラスびんのリユースが始まったのは、明治時代のこと。一升びんは洗ってまた使える、リターナルびんの 走りだったんだ。1974年になると、割れて使えなくなったガラスびんをリサイクルする 取り組みが始まった。1997年には容器包装リサイクル 法が施行され、空きびんの分別収集やリサイクルの取り 組みが義務付けられたんだよ。現在でも、3R(リデュース・リユース・リサイクル)のすべてが成り立つのはガラスびんだけなんだって 。
行政やびんのメーカーが協力してリサイクルの仕組みをつくり、1991年にはガラスびんをくだいたカレットを100%にした、エコロジーボトルが 登場した。通常のガラスびんの原料としてカレット(ガラスびんを砕いたもの)を使ったガラスびんが登場した。また、2000年にはそれまでより30~50%も軽い、超軽量びんが 登場したんだ。びんが軽量化すると、持ちやすくなるだけでなく、ガラスびんを作るときの材料や エネルギーも減らすことができるんだ。現在もガラスびんの改良は続いているので、これからどんなガラスびんが登場するか楽しみだね !