鋼板関連事業

東洋鋼鈑株式会社を中心として、同社が創業以来培ってきた圧延、表面処理、ラミネートなどの固有の技術により鉄に付加価値を与え、缶用材料をはじめ、電気・電子部品用材料、自動車・産業機械部品用材料、建築・家電用材料など、くらしのあらゆる場面で活躍する各種鋼板材料の製造販売を中心に事業を展開しています。

鋼板関連事業のグループ会社

※持分法適用関連会社

業績

売上高は899億87百万円(前期比2.3%増)となり、営業利益は76億94百万円(前期比5.8%増)となりました。

SWOT分析

競争優位性

  • 長年にわたり蓄積されてきた材料加工・圧延・表面処理など、専門性の高い技術および保有する技術を創意工夫で多用途・他事業へ応用展開してきた歴史

課題

  • 既存事業の維持発展
  • 事業領域の拡大および新分野開拓、事業ポートフォリオの最適化
  • 気候変動問題解決への貢献
  • 挑戦する人材を支援する組織文化の醸成、従業員エンゲージメントの向上

リスク

  • 要求品質の高まり
  • 資源の調達難・コスト増
  • 国内市場における少子高齢化による需要減少
  • 景気後退と市場競争激化(競合他社の生産能力増によるシェア低下等)
  • 不安定な国際情勢、金融市場の変動

機会

  • AIの進化およびデジタル化が進むことによる生産性向上
  • EV・ハイブリッド車などの環境配慮型・省資源型製品の需要増
  • 円安にともなう海外向け製品の収益増

持続的成長に向けた戦略

  • 成長分野への経営資源投入、競争力強化
  • 新事業領域・新分野の開拓と環境対応
    • 伸長するEV・ハイブリッド車向け電池用部材(ニッケルめっき鋼板)の供給体制構築
    • ニッケルめっき鋼板を中心とした高付加価値製品へのシフト継続による収益性の確保・向上
    • 事業ポートフォリオの最適化に向けた次世代電池用部材の研究・開発の推進

持続的成長に向けた施策における2024年度の進捗・振り返り

  • 伸長する車載用二次電池用部材の生産対応・販売活動の継続
    • 次世代電池用部材の開発開始
      次世代電池用負極集電体の開発が経済産業省「蓄電池にかかる供給確保計画」に認定

1. 既存事業の持続的成長

  • 老朽化設備の更新にともなう生産性の向上による採算性の向上・環境負荷の低減
  • 事業ポートフォリオの最適化

2. 新たな成長領域の探索・事業化・収益化

  • 車載用二次電池の需要捕捉、設備投資の継続検討
  • 新製品の創出に向けた投資検討

3. 成長を支える経営基盤の強化

  • 人的資本経営の推進
  • 太陽光発電(オフサイトPPA等)の導入等による気候変動問題への対応
  • IT(ERP、RPA、AI)を活用した生産性の向上
  • 下松事業所の老朽化対策(設備更新等)

4. 資本収益性の向上に向けて

  • 次世代電池用負極集電体の開発に向けた実証設備への投資

2025年度の戦略・主要施策

  • 大幅に伸長する車載用二次電池用部材の受注獲得、供給対応の着実な実行
  • 次世代電池用負極集電体の将来的な量産に向けた開発強化
  • 車載用二次電池用部材における供給体制の着実な構築とその推進