機能材料関連事業

当社のグループ会社である東洋鋼鈑株式会社が鋼板関連事業を営む中で培った表面処理等の高度な技術を他素材に応用した磁気ディスク用アルミ基板や光学用機能フィルムのほか、TOMATEC株式会社が展開する顔料・ほうろう製品向けの釉薬・ゲルコート・微量要素肥料など、様々な分野で活躍する高品質・高機能な材料を提供いたします。

機能材料関連事業のグループ会社

  • 東洋鋼鈑株式会社

    ぶりき、薄板および各種表面処理鋼板ならびに各種機能材料等の製造・販売

  • 鋼鈑工業株式会社

    帯鋼、結束機等機械器具、硬質合金等の製造販売および磁気ディスク用アルミ基板の製造

  • TOMATEC株式会社

    ガラスフリット製品、無機複合酸化物顔料、ゲルコート、微量要素肥料等の製造販売

  • 株式会社石川インキ

    合成樹脂の加工およびFRP資材販売

  • 多瑪得(上海)精細化工有限公司

    無機顔料(複合酸化物顔料)の製造販売、フリット製品の販売

  • 多瑪得(厦門)精細化工有限公司

    フリット製品の製造販売

  • TOYO-MEMORY TECHNOLOGY SDN.BHD.

    磁気ディスク用アルミ基板の製造販売

  • PT. TOMATEC INDONESIA

    フリットおよび顔料の製造販売

  • TOMATEC America, Inc.

    無機複合酸化物顔料、ガラスフリット製品の輸入販売

※非連結子会社

業績

売上高は392億76百万円(前期比14.1%減)となり、営業利益は28百万円(前期比98.6%減)となりました。

SWOT分析

競争優位性

東洋鋼鈑

  • 長年にわたり蓄積されてきた材料加工・圧延・表面処理など、専門性の高い技術および保有する技術を創意工夫で多用途・他事業へ応用展開してきた歴史

TOMATEC

  • 国内外の製造拠点の連携によるアジアや欧米市場に向けた供給力と長年培ってきた生産技術やブランド、安定した顧客基盤

課題

東洋鋼鈑

  • 既存事業の維持発展
  • 事業領域の拡大および新分野開拓
  • 挑戦する人材を支援する組織文化醸成

TOMATEC

  • 成長市場(海外肥料市場、特殊機能材料市場、既存品新興国市場)における高利益率商品の拡販
  • 生産拠点の最適化と自動化および省力化の推進
  • 各国法規制への対応力の強化

リスク

東洋鋼鈑

  • 既存製品・技術における要求品質の高まり
  • 資源の調達難・コスト増
  • 景気後退と市場競争の激化(競合他社の生産能力増によるシェア低下等)

TOMATEC

  • 国内における住宅着工件数・作付面積の減少
  • 各国環境規制による対策コスト増
  • 原材料・エネルギー価格の変動

機会

東洋鋼鈑

  • AIの進化およびデジタル化が進むことによる生産性向上
  • 円安にともなう海外向け製品の収益増

TOMATEC

  • 世界的なインフラメンテナンス需要の増加
  • 植物工場化・施設園芸化による養液肥料の需要増
  • 中国市場における欧米競合企業の活動鈍化・撤退

持続的成長に向けた戦略

  • マーケットの状況に合わせた事業の最適化と拡大
  • イノベーションの追求と収益性向上

東洋鋼鈑

  • 長期的に成長が予想されるデータ産業における、磁気ディスク用アルミ基板の供給能力・品質・コスト面でのプレゼンス向上、全方位戦略の推進により需要変動リスクを低減
  • 液晶パネルの大型化により中国を中心に拡大が予想されるアクリルフィルム市場において、光学用機能フィルムの品質・コスト面で競争優位性を確保

TOMATEC

  • 生産拠点の再編を含む経営資源の再配置
  • 国内事業における販売・開発・サービス戦略の見直しによる収益確保
  • 海外市場および未参入市場への拡販
  • 次世代製品の開発

持続的成長に向けた施策における2023年度の進捗・振り返り

1. 既存事業領域の持続的成長

東洋鋼鈑

  • 磁気ディスク用アルミ基板における、2024年以降の市況好転に備えた品質向上やコストダウンの推進
  • 光学用機能フィルムにおける、既存顧客との関係強化および新規顧客からの受注による収益確保

TOMATEC

  • 既存事業領域での、生産と人員の効率化による収益性向上
  • 海外新規市場での拡販の推進

2. 新たな成長領域の探索・事業化・収益化に向けて

東洋鋼鈑

  • 磁気ディスク用アルミ基板における次世代薄板基板の開発
  • 光学用機能フィルムにおける高付加価値製品の開発

TOMATEC

  • 肥料事業・特殊機能材料事業・インフラメンテナンス事業の各領域における取り組み強化を通じた早期収益化

3. 成長を支える成長基盤の強化に向けて

東洋鋼鈑

  • 人的資本経営の推進
  • 太陽光発電(オフサイトPPA等)の導入等による気候変動問題への対応

TOMATEC

  • 国内インフラの再構築、人材配置の見直し

4. 資本収益性の向上に向けて

東洋鋼鈑

  • 光学用機能フィルムにおける広幅製品の需要増加への対応

TOMATEC

  • 海外子会社における利益率の維持

2024年度の戦略・主要施策

東洋鋼鈑

  • 磁気ディスク用アルミ基板において、市場でのプレゼンスの向上、全方位戦略の推進、薄板製品の開発
  • 光学用機能フィルムにおいて、中国市場での新規顧客の獲得

TOMATEC

  • 国内における原材料単価低減と生産最適化による収益正常化、ガラスフリットの新用途市場開拓
  • 海外市場での、微量要素肥料をはじめとする高収益製品の拡販による収益の向上