コンプライアンス
グループリスク・コンプライアンス推進体制
グループ全体のコンプライアンスを推進するため、以下の体制を構築しています。
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誠実で責任ある行動を
贈収賄をはじめとする腐敗行為防止など、東洋製罐グループ各社で働く全ての役員、従業員が実践・遵守すべき行動の規範として、東洋製罐グループ企業行動憲章/企業行動規準を定め、社内外に開示しています。また、冊子を全従業員へ配布、イントラネットに掲載し、周知展開に取り組んでいます。
グループ公務員等贈賄防止規程の制定
国内外の贈賄防止に関する法令等を遵守すべく、2018年9月にグループ公務員等贈賄防止規程を制定し、規程に基づいた管理を行っています。他社との間で合併・買収・合弁事業を行う場合は、適切な企業調査を行い、現在または過去における当該他社に贈賄防止法等に違反する行為の有無を確認することとしています。
「カルテル決別宣言」決議
独占禁止法遵守に関する「カルテル決別宣言」を、東洋製罐グループホールディングスおよび東洋製罐の両社取締役会において2019年度に決議しました。
カルテル決別宣言
当社グループは、独占禁止法を遵守した公正かつ自由な競争を行い、
競争関係にある他の事業者との間で独占禁止法に違反する行為
または違反を疑われる行為を行いません。
2022年度の主な活動実績
東洋製罐グループホールディングスおよび国内・海外のグループ会社において、以下の活動を実施しました。
独占禁止法遵守体制の確立
独占禁止法遵守体制をグループ全体で統一的に構築する取り組みを実施しています。
独占禁止法など遵守規程の制定
グループ会社に独占禁止法などの遵守を強く推進するとともに、持株会社として自らも公正かつ自由な競争に基づく事業活動を行うため、「独占禁止法等遵守規程」を制定し、規程に基づいた管理を実施しています。2022年度には、事業環境の変化に伴う「独占禁止法等遵守規程」の一部更新や、環境政策や新規事業への取り組みにあたって増加が見込まれる同業者との接触機会に関する注意喚起を実施しました。
新任係長・課長・部長研修の実施
主要なグループ会社の新任係長・課長・部長に対し、法務部が企画・主催する研修を実施しました。2022年度は新型コロナウイルス感染症拡大を防止する観点から、オンラインでの受講も併用した開催としました。各階層に合わせたテーマのほか、「当社グループの内部通報制度の有効活用」などについて、計302名が受講しました。
本研修は今後も継続的に実施し、充実を図ります。
- 新任係長研修(日数:計3日間)135名
テーマ:独占禁止法違反などのリスク回避のための文書作成術
- 新任課長研修(日数:計2日間)111名
テーマ:独占禁止法違反防止のためのケーススタディー
- 新任部長研修(日数:1日)56名※
テーマ:独占禁止法違反防止のための管理上のポイント
- 録画聴講も含む
その他の取り組み
- 主要な国内グループ会社の営業部門担当役員41名が「独占禁止法リスク管理研修」を受講
- 主要な国内グループ会社の営業部門1,717名がeラーニング「独占禁止法(応用編)」を受講
- 海外子会社の管理職438名が「競争法」に関するeラーニングを受講
- グループ各社の新任社長を対象に、グループ内の違反事例の風化防止、各社遵守体制の状況把握などを目的とした、法務部が企画・主催するヒアリングを実施
- 独占禁止法遵守にかかる誓約書の提出(営業部門)
- 「独占禁止法遵守カード」の常時携帯(営業部門)
贈収賄等腐敗防止への取り組み
- 東洋製罐グループ各社で働く全ての役員・従業員が実践・遵守すべき行動の規範として制定された「東洋製罐グループ企業行動規準」では、「贈収賄など腐敗行為の禁止」として自国および外国公務員、お取引先への贈収賄、横領、マネーロンダリングなどあらゆる形態の腐敗行為を防止する旨のルールを示しています。
- 贈賄などの腐敗防止のため、東洋製罐グループでは、「グループ公務員等贈賄防止規程」およびガイドラインを制定し、商業賄賂の防止も含めこれらに則った管理を継続して実施しています。
- 「グループ公務員等贈賄防止規程」およびガイドラインは、日本語のほか、英語、中国語、タイ語、インドネシア語に翻訳され、国内・海外のグループ会社全体に周知しています。
- 経済産業省の「外国公務員贈賄防止指針」が改訂されたことを受け、2022年度には「グループ公務員等贈賄防止規程」およびガイドラインを改訂し、周知啓発を実施しました。
- 国内子会社および主要な海外グループ会社を対象に、規程およびガイドラインに則った管理が行われているか状況調査を実施し、規程に沿った管理がされていることを確認しました。
- 「東洋製罐グループ企業行動規準」「グループ公務員等贈賄防止規程」に準じて、全管理職、社員を対象とした贈収賄および腐敗防止に関するeラーニングを2018年度より継続的に行っています。
- 2022年度は、主要な国内グループ会社の管理職2,434名がeラーニング「公務員贈賄」を受講しました。また、海外子会社の管理職445名が「腐敗防止法」に関するeラーニングを受講しました。
- 今後も「東洋製罐グループ企業行動規準」「グループ公務員等贈賄防止規程」に準じ、国内・海外の子会社を対象に贈収賄および腐敗防止に関するeラーニングの実施を予定しています。
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国内実施会社 | 海外実施会社 |
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- e-ラーニングの実施会社は、Transparency Internationalが公開しているCORRUPTION PERCEPTIONS INDEXのスコアに基づいて、適宜見直しを行っております。
グループ企業行動憲章/企業行動規準の理解促進
東洋製罐グループでは、各社で働く全ての役員、従業員が実践・遵守すべき行動の規範として「東洋製罐グループ企業行動憲章/企業行動規準」を制定しており、これらを広く浸透させるため、Webサイトや社内掲示板に掲載し、いつでも従業員がその内容を確認できるようにしています。また、新卒・中途採用者にかかわらず、新しくグループに入った全員にグループ企業行動憲章/企業行動規準の解説冊子を配布のうえ、その内容を説明し理解を深めています。2022年度も、新入社員、新任係長・課長・部長研修や新任役員を対象とした階層別の研修において、グループ企業行動憲章/企業行動規準の内容に沿った教育を実施するなど、継続した周知活動を実施しています。
グループコンプライアンス推進月間活動(10月)
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グループ共通活動テーマに関する活動を実施
- パワーハラスメントの防止
- SNS利用上の注意喚起
- グループコンプライアンス研修会開催
- 倫理および法令遵守の誓約書提出
相談窓口(内部通報制度)
東洋製罐グループでは、不正な事業慣行、人権の侵害、職場での不正やハラスメント、法令違反、汚職・腐敗を含むあらゆるコンプライアンス違反行為を早期に把握し是正するため、国内外のグループ会社に内部通報制度を設けています。
内部通報制度の流れ
利用者の保護について
グループコンプライアンス相談窓口運用規程に基づき以下のとおり運用し、また取り扱いについてグループ内に周知しています。また、海外グループ会社の従業員が正しく内容を理解できるように、英語・タイ語・中国語版も製作しています。
- 相談は、実名、匿名いずれでも受け付けます。
(ただし、匿名の場合は事実の確認や調査結果のフィードバックを通報・相談者にすることができません。) - 東洋製罐グループ各社は、通報・相談者のプライバシーを守り、秘密を厳重に保護します。
- 不正目的で利用された場合を除き、通報・相談を行ったことを理由として、通報・相談者が不利益を受けることはありません。
- 通報・相談者に対する報復的な行為は一切禁止します。
- Web(インターネット)を利用しての通報・相談は、内容を暗号化して管理していますので、通報・相談内容が外部へ漏洩する心配はありません。
相談窓口(内部通報制度)充実の取り組み
国内グループ会社向けの内部通報制度「東洋製罐グループコンプライアンス相談窓口」は、通報者の通報しやすさを考えて、通報ルートを社内と外部に複線化したうえ、それぞれに「コンプライアンス」と「ハラスメント・人間関係」の受付窓口を設置しています。国内相談窓口は、従業員(契約社員、パートタイマー、アルバイト、派遣社員および業務請負先の会社従業員を含む)、役員、従業員などであった者を対象としています。海外相談窓口は、役員および従業員を対象としています。
2022年度の利用件数は国内外合わせて108件でした。通報された事案のうち、重大なコンプライアンス違反につながる事例、人権侵害につながる事例はありませんでした。
通報・相談があった事案は、社内規程に則り、迅速に対応しています。また、グループ全体での内部通報制度の統一的な整備と運用を目指し、2021年4月に「グループコンプライアンス相談窓口運用規程」を制定しました。通報・相談事案の再発防止のため、制度整備、関連規程改定、教育メニューの追加・変更などを適宜行っています。
そして、制度の利用促進のため、ポスターやセルフチェックカードの配布、イントラネットへの情報掲載などを行い、内部通報制度の周知に努めています。
さらに、グループ各社に向けて発行している「コンプライアンス通信」において、内部通報制度に関する情報を掲載し、同制度の目的・意義の明確化や利用方法の周知など、実効性向上に向けた取り組みを継続しています。
グループ内研修会・啓発活動等
国内グループ会社を対象に、以下を含むさまざまな研修会や啓発活動を実施しました。
グループ新任役員法務研修会
2022年5月に、外部弁護士を講師に迎え、グループの新任役員を対象とした研修会(2日開催のうちいずれか1日を受講)を実施し、27名が受講しました。
テーマ:取締役・監査役・執行役員の義務と責任
グループコンプライアンス研修会
2022年10月19日、外部専門家を講師に迎え、グループコンプライアンス研修会を開催し、グループ各社の役員160名が受講しました。
テーマ:「情報セキュリティに関するコンプライアンス」
~経営者に求められる対応~
その他の研修会・社内教育支援
法務部や外部専門家を講師とし、当社とグループ各社に関係する法令などの研修会を開催しています。
2022年度は計27回実施しました。
また、コンプライアンスや法令解説を目的とした教育コンテンツをグループ各社に向けて公開し、社内教育の支援を継続的に実施しています。
その他の研修会・社内教育支援
内容 | 回数 |
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独占禁止法 | 9回 |
下請法 | 6回 |
契約実務 | 5回 |
コンプライアンス情報の収集・発信
コンプライアンス啓発においては、法務部にてコンプライアンスリスクマップを作成し、経営上のコンプライアンスリスクを網羅的に抽出・評価したうえで、より効果的な活動となるよう、優先度を設けて取り組んでいます。また、グループ各社のコンプライアンス活動や、社会で起きている事故事例の発信を通じて、グループ全体でコンプライアンス意識を高めていくよう取り組んでいます。
ハラスメント防止のために
東洋製罐グループでは「東洋製罐グループ企業行動規準」において、差別的な言動やハラスメントを禁止しており、これを就業規則にも反映させています。また、ハラスメント・人間関係専用のグループ共通の相談窓口を設け、さまざまな相談や不安への対応を行っています。
2020年度から2021年度にかけて、ハラスメント問題に対するリスク、発生原因を認識し、行動変容につなげることを目的に、管理職層、リーダー層、一般従業員を対象としたハラスメントeラーニング教育を41社約15,000名に実施しました。管理職には、ハラスメントが実際に発生した場合や報告を受けた際の具体的な対処方法や防止策について、一般従業員には、よくあるケースからの具体例と実際の対策についての教育を実施しました。世代に関係なく全員が、当事者意識と問題に対する共通認識を持つことで、ハラスメントのない組織風土づくりを推進しています。
2023年度の主な活動計画
- グループ各社におけるコンプライアンスに関するリスクマップの策定
- グループ各社におけるコンプライアンスの推進
- グループコンプライアンス推進月間活動
各社の取り組み
ハラスメント防止意見交換会を開催
東罐興業では職場におけるハラスメント防止に向け、さまざまな活動に取り組んでいます。活動の一環として、2019年度に実施した「職場環境調査アンケート」の結果を受け、職場環境改善の必要性を強く感じたことから、2022年9月8日と13日に各拠点の責任者を集めてハラスメント防止意見交換会を開催しました。
意見交換会では「ハラスメント防止に向けた問題意識の共有」「課題把握と、その改善施策について議論し、問題の自分事化を図る」の2つを目的に掲げ、①知識、教育、②コミュニケーション、③会社の風土、 の課題を抽出し、その根本原因と改善施策について議論しました。
意見交換会で出た意見をもとに、今後もハラスメントのない職場づくりを推進していきます。
コンプライアンス研修
日本クロージャーでは、継続的にコンプライアンスに関する研修を実施しています。2022年度は11月から12月にかけて社内の各拠点を巡回し、役職者向けの研修を行いました。同研修では、「パワーハラスメントの防止」「SNS利用上の注意」「飲酒運転撲滅」といった多岐にわたるテーマを取り上げました。今後もホールディングスをはじめとしたグループ各社と連携をとりながら、社会規範や法令遵守について従業員への啓発を行っていきます。
パワーハラスメント防止ガイドラインの浸透
東洋鋼鈑グループは2020年度に「東洋鋼鈑グループパワーハラスメント防止ガイドライン」を制定しました。さらに、2022年4月には東洋鋼鈑の企業理念を制定し、「大切にする価値観」として、「高い倫理観を持って行動します」「互いの人間性、多様性を尊重します」を掲げ、この企業理念に基づきパワーハラスメントのない、安全で働きやすい職場づくりに取り組んでいます。
2022年度は過去に実施した社内アンケートから、パワーハラスメントをなくす有効な方法として回答の多かった「従業員間の相互理解を深める職場づくり」「パワーハラスメントについて学ぶ機会を設ける」に注力し、パワーハラスメント防止DVD の視聴、ガイドラインの内容について説明するパワーハラスメント研修を実施しました。また、テレワークが中心となっている本社地区を対象に部長層、グループリーダー層、メンバー層の3階層のコミュニケーションの活性化や相互理解の深化、これに基づく行動変容を目的として、リフレクションラウンドテーブル®※を実施しました。
パワーハラスメントが事業活動における重大な問題であると認識し、撲滅に向けて今後も粘り強く取り組んでいきます。
- リフレクションラウンドテーブル®は、内省(リフレクション)と対話を繰り返すことで、自身の行動を客観的に分析し、より健全で思慮深いマネジメントを習得する研修プログラムです。
リフレクションラウンドテーブル®は、株式会社ジェイフィールの登録商標です。