地域との共生:社会貢献活動

東洋製罐グループ社会貢献活動

東洋製罐グループは、各事業所のそれぞれの特色を活かしつつ、各国の社会情勢や文化、習慣を深く理解し配慮した上で、地域貢献活動を推進しています。

社会貢献活動は、地域との共生を目指し、次世代を担う子どもたちのための活動を中心に、グローバルに展開しています。「東洋製罐グループ行動規準」においても全ての役員・従業員が実践・遵守すべき行動の規範として以下を掲げています。

30. 私たちは、国際社会や地域社会の中で良き企業市民として積極的に社会に参画し、それら社会の持続的発展に貢献することを約束します。

教育支援プログラム

東洋製罐グループでは教育支援プログラムとして、「小学生向け環境出前授業」「中高生向けキャリア教育出前授業」「容器文化ミュージアムでの校外学習の受け入れ」を行っています。出前授業ではアクティブラーニングを取り入れ、“容器”を題材に次世代を担う子どもたちが未来を考えるお手伝いをしています。また、通常プログラムの他、SDGsの取り組み紹介などの授業依頼にも対応しており、2023年度の出前授業は、グループで合計74校6,165名に実施しました。容器文化ミュージアムへの校外学習は、25校512名を受け入れました。

教員の民間企業研修に協力

東洋製罐グループホールディングスは、2024年7月24日と25日の2日間、昨年に引き続き、一般財団法人経済広報センター主催の「教員の民間企業研修」に協力しました。本研修には、練馬区教育委員会から派遣された小中学校の教員20名が、当社本社と東洋製罐埼玉工場で研修に参加されしました。本研修は、参加者に、民間企業でのさまざまな研修や体験を通じて、企業活動の考え方や実務内容、人材育成や環境問題への取り組み、果たすべき社会的責任などについて理解を深めていただくことを目的としています。また、子どもたちに伝えていただくだけでなく、今後の学校運営にも活かしていただくことを期待しています。
今後も積極的に教員研修や地域貢献活動に協力していく予定です。

小学生向け夏休みイベントを開催

東洋製罐グループが運営する容器文化ミュージアムでは2012年から毎年、小学生向けの夏休みイベントを開催しています。日常的に私たちが使っている身近な容器の魅力を知ってもらうことや、ごみになってしまう容器を通じてサステナビリティの大切さについて考えるきっかけを提供することを目的としています。
コロナ禍により開催中止となりましたが、2023年から再開し、4年ぶりの開催となりました。2023年8月8日(火)・9日(水)に開催した本イベントでは、工作体験や「海ゴミとプラスチック」をテーマとした環境教室などを実施し、両日合わせて271人の方にご来場いただきました。
2024年8月7日(水)・8日(木)の2日間、10回目となる夏休みイベントを開催しました。両日合わせて314人の方にご来場いただき、子供たちの楽しい声が絶えない2日間となりました。2024年の本イベント詳細はこちらをご覧ください。

献血活動

東洋製罐グループでは、地域貢献および社会貢献活動を目的として、日本赤十字社と連携し各事業所にて就業時間内に定期的に献血活動を実施しています。
献血の課題として、近年の少子高齢化の影響により輸血医療が増加する一方で、献血に協力する人が年々減少する傾向があげられており、今まで以上に若い世代の献血への協力が必要となっています。企業が団体献血を定期的に行うことで、若い世代の参加を含めた幅広い年代で献血に協力できます。
安定的な血液の確保に少しでもお役に立てるように、2020年度は新型コロナウイルスを含む感染症対策に十分留意した体制で実施しました。またタイにおいても、タイ赤十字社と連携して、各事業所にて定期的な集団献血を実施しています。今後も東洋製罐グループは、国内外で積極的に献血への協力をしていきます。

TABLE FOR TWOへの参加

東洋製罐グループは本社ビルの社員食堂において、2018年2月から、ヘルシーメニューを購入すると代金の20円が開発途上国の学校給食への支援となる取り組み「TABLE FOR TWO」に参加しています。活動開始から2024年3月までの累計寄付金額は477,910円となりました。従業員への情報発信として、社員食堂にパネル展示も行っています。
また、「TABLE FOR TWOアワード2023」にて、「グループ会社事業所がある地域のご当地メニュー」がメニュー・ドリンク部門大賞を受賞しました。当社グループの事業所所在地のご当地メニューを提供することで、グループ会社の横のつながりを意識し、より良い業務につなげてほしいという想いが込められている点が評価され、今回の受賞に至りました。詳しくはこちらをご覧ください。

東洋製罐グループの災害支援

災害時の各自治体との協力

日本トーカンパッケージは、地震や洪水などの災害時に避難所での被災者の負担を軽減することを目的として、 以下の地方自治体との間で段ボール製品提供に関する協定を締結しています。
救援物資としては段ボール製簡易ベッド・間仕切りなどとなります。
有事の際には、これまでの経験を踏まえて最善を尽くし、地域社会の一員として貢献していきます。

  • 表は左右にスクロールできます
締結日 地域および協定名
2019年7月 栃木県さくら市
災害時における救援物資の供給等の支援協力に関する協定
2020年6月 埼玉県草加市
災害時における段ボール製簡易ベッド等の供給協力に関する協定
2020年7月 愛知県安城市
「災害時における施設等の使用に関する協定」および
「災害時における段ボール製品の供給等に関する協定」
2020年7月 宮城県大和町
災害時等における物資の供給に関する協定

東罐興業小牧工場では、2020年12月に太陽光発電システムを導入しました。太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムで、地域の防災・減災と低炭素化を同時に実現する自立・分散型エネルギー設備です。電力会社の送電系統が停止しても、蓄電池と太陽光発電を併用して電気の使用が可能です。小牧市と地域防災協定を締結し、大規模災害時には食堂を一時避難所として地域住民に提供します。

TOMATEC本社・大阪工場では地域町内会の防災活動に協力し、正門入り口付近の建物に、付近の河川が氾濫し浸水した場合の水位を示す看板を設置しました。浸水した場合は3メートルの高さになると言われているため、毎日目に触れる看板で防災意識を高めてもらうとともに、定期的に実施している地震・津波避難訓練によって有事の対応や避難経路について確認しています。

災害被災地への支援

東洋製罐グループは、甚大な自然災害が発生した際に、被災者の救済や被災地の復旧・復興に役立てていただくための支援活動を行っています。

主な義捐金などの拠出

  • 表は左右にスクロールできます
件名 寄付金額 寄付先
2023 トルコ・シリア地震への支援 グループ合計2,300万円 日本赤十字社
2022 ウクライナおよびその近隣諸国への支援 1,000万円 国際連合世界食糧計画WFP協会
2020 令和2年7月豪雨災害義捐金 1,000万円 日本赤十字社
2019 令和元年台風19号に対する支援 1,000万円 日本赤十字社
2018 平成30年7月豪雨(西日本豪雨) 1,000万円 日本赤十字社
2016 熊本地震 1,000 万円
容器の提供
  • 飲料用紙コップ 70万個
  • 紙どんぶりカップ 35万個
  • 緊急用トイレ袋 12,000個
日本赤十字社
避難者1,000名以上の市町村のうち、紙容器の支援を求めていた13市町村

主な事業会社の取り組み

2023年度の取り組み

留学生の工場見学を受け入れ

東洋製罐では、東洋食品工業短期大学の短期留学研修生13名の工場見学を受け入れしました。留学生の皆さんを歓迎するために、各国の国旗を持ってお出迎えし、工場の説明を英語で行うなど、留学生の皆さんがより楽しんで見学できるよう工夫しました。
今後も、海外から訪れた方に喜んでいただけるようなおもてなしを提供できるよう努めてまいります。

次世代育成支援活動

東洋鋼鈑は2009年から毎年、下松事業所のある下松市に対し、次世代育成支援を目的とした寄付を行っています。
2023年度は、東京音楽鑑賞協会による「岡田知之 パーカッションアンサンブル」がスターピアくだまつにて開催され、下松市内の小学校低学年約1,500名が招待され、楽しい時間を過ごしてもらうことができました。
今後も次世代を担う地域の子どもたちに文化・芸術に直接触れる機会を提供していきます。

東京品川区のキャリア教育に協賛

東罐興業は、品川区のキャリア教育の副教材として配布される「小学生のためのお仕事ノート」に協賛しました。この冊子は、文部科学省の推進するキャリア教育の一環として、株式会社中広が企画・発行しています。
東罐興業本社がある品川区の小学校の3年生と4年生を対象に、7,000部が発行されました。この冊子では、東罐興業の仕事内容や環境配慮製品、社員インタビューなどが写真やイラストとともに紹介されています。
この教材を通じて、児童の皆さんの将来の夢や目標の選択が広がり、さらに各校のキャリア教育が充実する一助となることを願っています。

防災備蓄品の寄付活動

TOMATEC本社・大阪工場および小牧工場では、南海トラフ地震などの大規模災害に備えて防災備蓄品を常備しています。食料品・飲料品は十分余裕を持った消費期限で入れ替えを行うことにしており、定期的にフードバンクなどの団体への寄付を行っています。充実した消費サイクルとして各団体に喜ばれているとともに、食品ロスの低減にもつながっています。

2022年度の取り組み

工場見学・職場体験

東洋鋼鈑下松事業所では、コロナ禍のため難しくなっていた工場見学の受け入れを2022年度より再開し、山口県内多方面から小中学生が来場しました。質疑応答では、子どもならではの質問が時間切れになるまで続きました。
また、下松市内の中学生の職場体験を受け入れ、危険体感、整備実務体験、技術研究所体験などさまざまな体験をしてもらいました。職場体験を通して、ものづくりの楽しさを理解し、東洋鋼鈑への興味を深めてもらうことができました。

小中学校への出前授業を実施

東洋鋼鈑下松事業所では、コロナ禍での工場見学に代わる取り組みとして、2021年度より出前授業を開始しました。2022年度も下松市内にある学校へ従業員が出向き、授業を行いました。小学校では、工場のリサイクル活動、環境への取り組み、工場の仕事と安全面の工夫といったテーマでスライドやクイズを交えて話をしました。また、中学校では、仕事の大変さとやりがい、学生当時の夢やこの仕事についた理由について授業を行いました。先生方から感謝の言葉と生徒の皆さんからはお礼の手紙をたくさんいただき、企業と地域社会とのコミュニケーションにも大いに役立ちました。

次世代育成支援活動

東洋鋼鈑は毎年、下松事業所のある下松市に対し、次世代育成支援を目的とした寄付を行っています。
2021年度までは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、下松市内の小中学校へ楽器や書籍などの教材を寄贈しましたが、2022年度は3年ぶりに会場での文化芸術の実演開催となり、混合アカペラユニット「RAGSPi(ラグスピ)」によるコンサートを下松市内の中学生約1,600名が鑑賞しました。

ASEAN 諸国大学生向けの寄付講座

東洋製罐は、ASEAN諸国の食産業に従事する人材の育成に貢献するため、農林水産省が実施する「日・ASEAN食産業人材育成官民共同プロジェクト」に賛同し、大学生向けにフードバリューチェーンの食品包装に関する講義を行っています。
2022年度はフィリピンのビサヤス州立大学の学生にオンラインによる講義を行い、大学の学生および関係者、政府機関関係者など約80名が聴講しました。食品容器の歴史や、容器に食品が詰められて消費されるまでの流れと技術的なポイントを説明し、食品容器についての理解を深めてもらいました。

2022年9月講義の様子

オール宮城県産サバ缶詰製造に協力

東洋製罐は、宮城県水産高等学校の2年生と水産加工会社の株式会社STIフードホールディングスがサバ缶の共同開発を行う計画に賛同し、缶と蓋の提供と、生徒に対して缶と缶詰製造についての講義を行いました。缶詰はサバ、水、塩、みそ、缶、蓋までオール宮城県産の原料で製造され、完成したサバ缶はイオン東北株式会社の各店舗で販売されました。

海外での取り組み

東洋製罐グループの事業は、地域の人々の暮らしと密接に関わっており、その地域の一員としての活動も重要なコミュニケーションの一つです。各事業所の特色を活かしながら、各国の社会情勢、文化や習慣などを理解・配慮した地域貢献活動を推進しています。東洋製罐グループの海外での社会貢献活動の一部をご紹介します。

海外拠点におけるCSR-DIW認証とハラール認証の取得

Crown Seal Public Co., Ltd.(タイ)は、2023年にタイ工業省により社会貢献の取り組みが評価され、CSR-DIW認証を取得しました。さらに、2024年には、PT. INDONESIA CAPS AND CLOSURES(インドネシア)において、イスラム法に準拠した商品・サービスの生産・提供を証明するハラール認証を取得しました。この認証はCrown Seal Public Co., Ltd.においても、インドネシア向け製品に対して取得しています。

タイ

Toyo Filling International Co., Ltd

  • 回収した使用済みPETボトルから生成されたリサイクル材料と、水草のウォーターヒヤシンス(ホテイアオイ)の繊維を合成して作られた生地でリサイクルバッグを制作
  • 学校への服、ズボン、靴、リサイクル衣類の寄贈
  • 児童福祉保護センターへの食品や衣類、日用品の寄贈
  • イースタン・シーボード工業団地に14,550本の木を植樹
  • 献血活動の実施
使用済みPETボトルから生成されたリサイクル材料と、水草のウォーターヒヤシンス(ホテイアオイ)の繊維を合成して作られたバック

アメリカ

Stolle Machinery Company, LLC

  • アースデーにおける敷地と周辺の清掃活動への参加
  • 貧しい家庭の子どもたちへの約1,000ドル相当のおもちゃの寄贈

ブラジル

Stolle Machinery do Brasil Industria e Comercio Equipamentos Ltda.

  • 子どもたちの生活を豊かにする団体へ、食事支援を目的に毎月360ドルを寄付。2023年12月には当団体より表彰されました。
  • 女性裁縫師の協同組合への使用済み制服の提供。バッグ、ランドセル、鉛筆入れ、財布などに再利用され、環境保護と女性の収入創出に貢献
  • ミルクキャンペーンやクリスマスキャンペーンでの子どもたちへのミルクやおもちゃの寄贈
  • 年末に複数の団体への食品などの寄贈

イギリス

Stolle Europe Ltd.

  • チャリティーイベントの実施

Stolle European Manufacturing Solutions Limited

  • チャリティーウォークへの参加
  • メンタルヘルス慈善団体を支援するチャリティーゴルフイベントの開催
  • がん支援の慈善団体を支援するMacmillan Coffee Morningへの参加