従業員の尊重:健康経営

東洋製罐グループ健康経営宣言

東洋製罐グループは、従業員の健康を経営上の重要な課題と位置づけ、その維持と増進に努めることを目指し、2017年9月に「東洋製罐グループ健康経営宣言」を制定しました。

東洋製罐グループは、経営理念である
「常に新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現を希求して、
人類の幸福に貢献する」ことを実現するために、
会社にとって最大の資産である社員が心身ともに健康で、いきいきと働き、
一人ひとりの力を最大限に発揮することが大切であると考え、
健康経営を推進することを宣言します。
社員は自らの健康管理、健康増進に努め、
会社は社員の健康増進をサポートするとともに、
快適で働きやすい職場環境を整えます。

健康経営優良法人2024認定

東洋製罐グループ内の9社(東洋製罐グループホールディングス、東洋製罐、東洋鋼鈑、東罐興業、日本クロージャー、東洋ガラス、メビウスパッケージング、東洋エアゾール工業、日本トーカンパッケージ)は、2024年3月、経済産業省と日本健康会議が運営する健康経営優良法人認定制度において「健康経営優良法人2024 大規模法人部門」に認定されました。
また、中小規模法人部門にTOMATEC、本州製罐、日本ナショナル製罐、琉球製罐、東罐高山の5社が認定されました。

グループ健康経営推進体制

東洋製罐グループホールディングスは、人事担当役員を健康経営推進責任者とし、人事部および産業医、産業保健職、衛生管理者と連携しながら、従業員一人ひとりが健康で活き活きと働くことができるよう健康経営®を推進していきます。

グループ人事ポリシーの実現に向けて、健康経営推進体制を整えています。健康経営を推進するために、経営レベルの会議において、グループ健康経営の全体方針、取り組み状況の確認を行っています。また、グループ健康経営推進会議では、「成果を出していく健康経営」にするためにグループ共通指標・目標値を掲げ、PDCAを回しています。健康診断やストレスチェック結果をもとに施策を検討、決定し、グループとしての「ありたい姿」をめざして推進しています。

  • 健康経営®は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

グループ共通 健康経営戦略マップ

健康経営の推進にあたり、経営課題の解決につながる健康課題を挙げ、課題解決のための具体的な取り組みに落とし込むため、グループ共通健康経営戦略マップを作成しています。ストーリーを可視化することで、取り組みの実効性を高めています。

※図は左右にスクロールできます

グループ共通指標

グループ共通指標として、東洋製罐グループホールディングスおよび主力統括会社6社の「健康経営度調査票」よりグループの健康課題を把握し、2021年度より3ヵ年計画で課題改善に取り組んできました。具体的な取り組みとして、健康啓発イベント、ストレスチェック集団分析、定期健診結果フォローアップの徹底、特定保健指導対象者の受講率、社外相談窓口等の健康投資を行いました。コロナ禍の影響もあり適正体重維持者率は目標達成できませんでしたが、喫煙率の目標は達成できました。 2024年度からは新しいグループ共通指標を掲げ、引き続き健康課題の改善に取り組んでいます。

  • BMI18.5~25未満の者

2024年度3ヵ年計画(達成年度:2026年度)

グループ共通指標

  • プレゼンティーズムの改善

    出勤しているものの、何らかの健康問題によって業務効率が落ちている従業員の減少
    達成目標値:85%以上
  • アブセンティーズムの低減

    休業者数の減少
    【メンタルヘルス】達成目標値:0.9%以下
    【メンタルヘルス以外】達成目標値:0.5%以下
  • 高ストレス者比率の低減

    達成目標値:10%以下(前年度より下げる)
  • 総合健康リスクの低減

    達成目標値:100以下(各社現在の3ポイント減)

2021年度3ヵ年計画(達成年度:2023年度)

グループ共通指標

  • 生活習慣病発生予防、および重症化予防のため、適正体重維持者を70%以上に増やす
  • 非喫煙率を前年度より上げる(喫煙率を前年度より下げる)

グループ共通指標の評価

  • 表は左右にスクロールできます
適正体重維持率 (%) 2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度
2022
年度
2023
年度
東洋製罐グループホールディングス 67.3 70.5 64.4 69.6 66.8 66.7
東洋製罐 65.9 69.8 69.2 67.4 67.6 67.5
東洋鋼鈑 63.1 68.5 68.4 67.6 67.7 67.5
東罐興業 62.7 62.0 61.9 62.0 60.9 61.5
日本クロージャー 62.7 50.0 60.1 61.8 60.7 61.1
メビウスパッケージング 66.8 66.0 64.2 64.8 65.3 63.9
東洋ガラス 61.5 68.5 61.9 69.9 63.6 59.1
喫煙率 (%) 2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度
2022
年度
2023
年度
東洋製罐グループホールディングス 10.2 9.3 8.7 9.4 9.2 9.2
東洋製罐 35.5 34.5 31.9 30.3 30.6 31.3
東洋鋼鈑 31.0 29.9 29.1 29.0 27.9 27.7
東罐興業 32.8 31.0 30.4 29.3 29.2 29.1
日本クロージャー 37.4 34.0 40.0 36.4 31.2 33.9
メビウスパッケージング 37.1 43.7 32.6 31.5 35.2 34.4
東洋ガラス 40.0 40.0 38.1 34.7 33.6 33.8
  • 40歳以上を対象に集計

グループ健康経営推進会議

グループ健康経営推進会議は2023年度までは年2回開催していましたが、2024年度より下期1回とし、前期は二社会を開催しています。二社会ではグループの個社と直接対話することで、各社の推進状況が明確化され、成果を意識した健康経営の取り組みを実行していくことができます。

東洋製罐グループの卒煙支援

東洋製罐グループ各社では、事業場内喫煙所の段階的な廃止や禁煙外来の補助制度など、受動喫煙対策および従業員の卒煙支援に積極的に取り組んでいます。
毎年5月31日は世界禁煙デーにちなみ「東洋製罐グループ禁煙デー」とし、生活習慣の見直しの機会としています。
その他、イントラネットや社内報で情報発信をするなどさまざまな情報提供を行っています。

東洋製罐グループとして卒煙(禁煙)を進める目的

  • 受動喫煙による健康被害の防止
  • 「従業員の健康第一」の観点から

卒煙サポート

グループ各社および健康保険組合(一部を除く)では、さまざまな卒煙支援を実施しています。禁煙外来費用補助・禁煙補助薬・卒煙達成者へのインセンティブなど、卒煙のきっかけ作りや喫煙者が自らチャレンジしやすいように各々サポートしています。

東洋製罐健康保険組合
  • 禁煙外来(保険診療)補助 上限2万5千円
  • オンライン診療(自由診療) 全額補助
東洋鋼鈑健康保険組合
  • 自力禁煙3ヶ月達成者には1万円の奨励金
  • 禁煙補助剤費用補助
  • 禁煙外来自己負担分の3割補助
東罐興業
  • 禁煙外来(保険診療分)全額補助
  • 禁煙外来(保険診療外)1万円補助
東洋ガラス
東洋ガラス健康保険組合
  • 禁煙外来(保険診療) 会社・健保各上限1万円ずつ
石油製品販売健康保険組合
  • 禁煙外来 禁煙達成者に2万円QUOカード
  • チャレンジ賞 4千円
東洋製罐グループホールディングス
  • ニコレットガム48個入り2箱
  • ニコチネルパッチ(ステップ1、ステップ2)
東洋製罐グループ
卒煙応援キャラクター
すわん先生

各社の取り組み

2023年度の取り組み

活動量計による自己健康管理

東洋製罐グループホールディングスの健康課題の解決に向けた主な健康施策として、2018年より希望者には活動量計を無償で配布し、自己健康管理に役立てています。会員数やイベント参加率は増加傾向ですが、2023年度のイベント参加率は全従業員のうちの17.6%であり、参加者は限定している傾向にあるため今後の課題としています。

  • 2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響でイベント実施なし

「スポーツエールカンパニー2024」「令和5年度東京都スポーツ推進企業」に認定

東洋製罐は、従業員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取り組みを行っている企業として、スポーツ庁による「スポーツエールカンパニー2024」※1、東京都による「令和5年度東京都スポーツ推進企業」※2に認定されました。スポーツエールカンパニーは5年連続の認定となり、通算5回以上認定された企業として「Bronze(ブロンズ)」に認定されました。
東洋製罐では、2017年度に従業員の健康維持増進を経営の重要課題として健康経営に取り組むことを決定し「健康経営宣言」を制定しました。従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、健康保険組合との連携を強化し、生活習慣病や運動の習慣化、メンタルヘルス活動、禁煙活動などの取り組みの効果検証や見直しを継続的に行っています。

  • スポーツ庁では、「働き盛り世代」のスポーツ実施を促進し、スポーツに対する社会的機運の醸成を図ることを目的として、従業員の健康増進のためにスポーツ活動の促進に積極的に取り組む企業を「スポーツエールカンパニー」として認定しています。
  • 東京都では、従業員のスポーツ活動の促進に向けた取り組みや、スポーツ分野における支援を実施している企業等を「東京都スポーツ推進企業」として毎年度認定しています。

「快眠セミナー」を開催

東罐興業では、ストレスチェック後のセルフケア研修として、2024年1月に「快眠セミナー」を開催しました。外部講師として西川株式会社 日本睡眠科学研究所認定スリープマスターをお招きし、睡眠のメカニズムと重要性などについてお話しいただきました。のべ6回のセミナーでは、会場に151名が参加したほか、欠席者や他拠点勤務者向けにアーカイブ配信も実施しています。会場参加者は首や頭の高さを計測して最適な寝具を選ぶ体験、睡眠に効果的なアロマ選びも体験することができました。
ストレスチェックの集団分析結果では、睡眠の質が悪化するにともない、心身に何らかの症状がある方が増える状況があり、十分な睡眠は、心身の健康および業務パフォーマンスを上げることにつながります。東罐興業では、引き続き健康関連の情報提供、産業医・看護職による個別相談を実施していきます。

メンタルヘルスケア研修と安全研修を実施

東罐興業静岡工場では、毎年、工場で働く従業員全員を対象とした安全衛生の研修会を行っており、2023年度は9月16日にメンタルヘルスケア研修と安全研修を実施しました。
研修は三部制で、第一部は外部講師を招いて「メンタルヘルスの基礎知識」「職場でのメンタルヘルス対策」などをお話しいただきました。第二部は社内安全管理者から安全活動報告と、労働災害の中でも増加傾向にある転倒防止についての講習を受けました。第一部・二部には合計144名が参加しました。第三部は外部講師を招いた講習で、倒れている方に対する救命法とAEDの使用方法について27名が受講しました。
東罐興業では、これからも工場拠点での安全衛生活動を進めていきます。

感染症予防講習会を実施

東洋ガラス千葉工場では、2023年8月24日に株式会社アルボース(手洗い用石鹸液・消毒液などを製造するメーカー)の講師によるノロウイルスなどを中心とした感染症予防講習会を実施しました。正しい手洗い方法やウイルスの種類・侵入経路などを丁寧にご説明いただきました。講習会の内容を活かし、感染症予防と健康維持に役立てていきます。

健康ストレッチ講座を実施

TOMATECでは、2023年度の健康経営活動として「健康ストレッチ講座」を開催しました。3か月に1度のペースで、以下のとおりテーマを決めてストレッチを行いました。

  • ①転倒・腰痛予防のための歩行改善ストレッチ
  • ②デスクワーク疲労の改善ストレッチ
  • ③手指と表情筋のマッサージ/アンチエイジング
  • ④健康維持のためのゆる筋トレ(体幹+αトレーニング)

参加者は、約30分のストレッチでも身体の変化を実感することができ、健康意識の向上につながりました。

メンタルヘルス啓発週間の設定

イギリスのStolle Europe Ltd.では、2023年5月13日から19日までをメンタルヘルス啓発週間に設定し、メンタルヘルスをサポートする機関の連絡先を社内で共有するなど、従業員の心の健康を保つための活動を行いました。

メンタルヘルスプログラム「White January キャンペーン」の実施

ブラジルのStolle Machinery do Brasil Industria e Comercio Equipamentos Ltda.では、従業員の心の健康を保つことを目的として、「White January キャンペーン」を実施しました。心理学者が企画した1週間のプログラムを通じて、ストレスによる不安、うつ病などの予防を図ります。2023年度は、51人の従業員がこのキャンペーンに参加しました。