デジタル技術の活用を通じた
バリューチェーンの変革と事業領域の拡大

東洋製罐グループは長期経営ビジョン 2050「未来をつつむ」の実現に向け、最新のデジタル技術やデータ基盤を最大限活用することで、
「競争力の源泉」を更に進化させることを目指し、デジタル化社会におけるグループのあるべき姿「Group Digital Vision 2030」を制定しました。
本ビジョンを基に「データ活用の高度化」を重要な戦略テーマの1つと捉え、社会により一層貢献する企業への変革を目指します。

担当役員メッセージ

小笠原 宏喜

取締役常務執行役員
総務・法務・情報システムおよび
グループ情報管理担当

ここ数年来、デジタル技術の進展はものすごいスピードで、私たちの社会や、生活、価値観を大きく変え始めています。
こうした動きは当然私たち東洋製罐グループにとっても大きな影響を及ぼします。
デジタル技術を上手く活用できればチャンスにつながり、逆にその活用が不十分であれば会社は困難な状況に直面することとなります。
将来のデジタル化社会への対応、新たな挑戦はまさに待ったなしの状況です。当社グループは、これまで包装容器を通じて、生活に役立つさまざまな製品・サービスを生み出し、社会や人々の幸せを支えてきました。
その中で培われてきた豊富な技術・ノウハウ・データ、そして人財、これらが私たちの「強み」です。
デジタル技術を活用することで、この「強み」をより高めていかなければなりません。
当社グループが掲げる「長期経営ビジョン 2050『未来をつつむ』」、この実現に向けては、将来のデジタル化社会への対応、新たな挑戦が必要不可欠です。
これらを踏まえて、デジタル化社会における東洋製罐グループのあるべき姿「Group Digital Vision 2030」を制定いたしました。
「東洋製罐グループはデータとデジタル技術を活用し、製品・サービス・プロセスを進化させ、新たな価値と豊かな未来を創ります」
このビジョンのもと、「データ活用の高度化」を経営戦略の重要なテーマとして捉え、デジタル技術とデータ基盤を従業員一人一人が「普通に使いこなす」ことで、業務効率と働きがい、ワークライフバランスを向上させ、そしてビジネスチャンスを拡げていくことを目指していきます。

DX 推進のステップ

東洋製罐グループは「Group Digital Vision 2030」の実現を目指し、3つの段階に分けたステップを設定しています。これらのステップは、デジタル技術を活用することで組織全体の効率性を高め、競争力を強化するための重要な道筋です。

  • 図は左右にスクロールできます

1. アナログデータのデジタル化

各所に散在している紙媒体の文書や、手作業で記録されていたデータをデジタル形式に変換し、情報の整理と取得を容易にします。これにより、データの一元管理を実現し、後のステップでの情報活用をよりスムーズにする基盤を構築します。蓄積したデジタルデータは、従来以上に迅速で効率的な業務運営を可能にするための貴重 な資源となります。

2. プロセス・システムのデジタル化

プロセスやシステムのデジタル化を図ります。生産活動にて収集した情報を活用しやすい形に統合します。これにより、データ分析を通じてプロセスの改善や革新を促進し、業務の効率化を図ります。また、開発活動においてもデジタル技術を活用して課題を解決します。この過程で得られる知見やデータをもとに、新たな市場のニーズに応じたサービスや製品の開発を進め、事業の領域を拡大すると同時に収益性向上を目指します。

3. 意思決定方法の変革

意思決定方法の変革に取り組みます。データに基づく、より正確な判断を行うための「データドリブン型意思決定」を実現します。これにより、経営分析が高度化し、より的確な戦略の立案が可能となります。この意思決定方法の変革を通じて新たな事業機会を見極め、グループ全体での価値創出に向けて、より一層の取り組みを強化していきます。

グループ各社ごとに状況は異なりますが、これら3つのステップを着実に進めることで、東洋製罐グループのDXの実現を目指します。デジタル技術の積極的な活用を通じて、組織の変革を推進し、未来に向けた持続可能な成長を実現することが目標です。