リスクマネジメント


東洋製罐グループのリスク管理体制
東洋製罐グループは、「グループリスク及び危機管理規程」に基づきリスクマネジメントに取り組んでいます。
グループ全体のリスクマネジメントは、グループリスク・コンプライアンス委員会などを通して、状況を確認し、改善および予防措置を講じています。
グループ各社は、それぞれの推進体制のもとでリスク管理方針や基本計画の策定、会社全体のリスクマネジメント状況の取りまとめなどを行っています。
リスク・コンプライアンス体制図
- 図は左右にスクロールできます
重要リスク
東洋製罐グループの業績および財務、経営に重要な影響を与える可能性のあると認識している主要なリスクは、以下の通りです。
- 自然災害・感染症・事故リスク
自然災害からの事業継続/伝染病・感染症/労働災害・安全衛生 - コンプライアンスリスク
コンプライアンス/人権侵害や差別 - 事業・経営リスク
経済状況の変化/生産コストの変動/原材料の調達/価格競争の激化/研究開発/投融資(企業買収・資本参加・設備投資等)/デジタル化の推進/取引先の信用リスク/人材確保と育成/訴訟のリスク/海外ビジネス - 情報セキュリティリスク
個人情報の漏洩/営業秘密・機密情報の漏洩/サイバー攻撃・ウイルス侵入 - 財務・会計リスク
資金調達/会計基準および税制等の変更 - 製造・品質リスク
- 環境リスク
- カントリーリスク
重要リスクに関する詳細は、2025年3月期 有価証券報告書(PDF37ページ~41ページ)をご覧ください。
リスク・危機管理体制の強化
東洋製罐グループを取り巻くリスクや危機事象に対応し、継続的な事業活動に影響を及ぼすリスクの発生を未然に防止するため、リスク・危機管理体制を強化する組織として「リスク危機管理委員会」、グループのリスク・危機管理ならびにコンプライアンスを横断的に統括する「グループリスク・コンプライアンス委員会」を置き、その事務局として「リスク危機管理統括室」を設置しています。両委員会では、リスクに関する社会動向等の情報共有、重要リスクに関する対応状況の確認、改善および予防措置を講じています。また、当社およびグループ各社では、経営基盤の安定化を図るため、それぞれの管理体制のもとで危機管理規程や危機対応マニュアルなどの策定、リスク管理状況の取りまとめ、委員会への報告などを行っています。
また、当社およびグループ各社は、危機が発生した場合、人命尊重を最優先として行動し、被害を最小化し、事業活動を早期に復旧し、継続させるための事業継続計画(以下、「BCP」)を策定し、リスクマネジメント体制の強化を推進しています。
2024年度の取り組みと2025年度活動項目
2024年度はリスクマネジメントの一環として、当社グループの重要リスクについてのグループ各社の現状把握とBCPの策定状況確認を行いました。
具体的には、これらのリスクが各社の事業にとってどの程度の発生可能性と影響度があるかを分析したうえで、どの程度対応できているかを評価しており、このプロセスには、グループ11社が参加しました。グループ各社は、これらのリスク分析・評価を通じて、リスク対応の優先順位を明確にし、リスクベースアプローチに基づきリスク管理を着実に進めています。
2025年度は「グループリスク・危機管理活動 重点活動項目」として次の5つを掲げ、諸活動に取り組む予定です。
- グループ各社へのリスク関連情報の発信・注意喚起
- グループ各社におけるリスクマネジメント活動状況等の確認
- リスクトレンドに合わせた教育・研修の実施
- リスクマネジメントポリシーの策定と周知
- 内部通報制度(相談窓口)の周知、適正な運用
主な事業会社の取り組み
2024年度の取り組み
BCP対応の実施
東洋製罐台風に伴う線状降水帯による集中豪雨により水災が発生し、複数の工場が同時に被災する状況を想定した全事業所参加型のBCP訓練を3月に実施しました。全事業所・本社各部門は、オンライン上に設置された本部からの指示により、策定したBCPに基づいて、被害状況の報告と復旧に向けた意思決定の流れを、防災ポータルサイト「BCPortal」を利用して確認しました。
東洋鋼鈑下松事業所の電子材料工場での火災発生を想定し、火災への初期対応としての初動BCPと、被害状況の報告から対策、復旧までを含む事業継続BCPに分けた訓練を、11月に実施しました。
メビウスパッケージング災害対応マニュアルの一部改訂、並びに基本行動要領を新たに制定し、風水害を想定したBCP訓練を2月と3月に実施しました。
産業医による講話「化学物質管理の現状と将来的な動向」を実施
TOMATEC九州工場では、3 月12日に産業医による講話「化学物質管理の現状と将来的な動向」を開催しました。作業防護手袋の適切な着用方法や、厚生労働省が推奨するリスクアセスメントツール「CREATE-SIMPLE」を活用したリスクアセスメントの実施、局所排気装置の点検など、日々安全衛生活動を進めるための内容を講話いただきました。「化学物質管理」の取り組みをより広く周知・展開するために、さまざまな取り組みを行っていきます。
