当社は、このたび、ペロブスカイト※1型フレキシブル太陽光発電パネル(以下「ペロブスカイト太陽電池」)のグローバル市場創出を目的として、Perovion Technologies B.V.(本社:オランダ、CEO:Stefan van de Beek、以下「Perovion」)およびオランダ応用科学研究機構(本部:オランダ 南ホラント州ハーグ、以下「TNO」)と、技術および事業面における戦略的パートナーシップを構築することで合意しました。
当社は2025年より、TNOの技術開発パートナーとして、電子デバイス向け機能性材料ブランド「MiraNeo®」を軸に、欧州の統合型太陽光発電システム向けのマスカスタマイゼーションに共同で取り組んでいます。今回は、TNOからスピンアウトし、TNOが開発したペロブスカイト太陽電池のセル※2(以下「ペロブスカイトセル」)製造技術を継承するPerovionを加えた三者によるパートナーシップを通じて、ペロブスカイト太陽電池分野での事業展開を一層加速させます。
近年、屋根の耐荷重の制約や形状の多様化、災害時に割れにくい軽量パネルのニーズの高まりを背景に、柔軟で軽量、かつカスタマイズに対応できるフレキシブル太陽光発電パネルへの期待が高まっています。特に、ペロブスカイト太陽電池は、近年の技術開発による発電効率の向上を受け、社会実装が近い次世代型太陽電池として世界的に注目されています。
当社は、「MiraNeo®」ブランドを通じて、さまざまな次世代デバイスへの展開を目指す中で、世界的な関心の高まりと市場成長が見込まれるペロブスカイト太陽電池分野に対し、積極的に技術開発と事業化を進めています。その一環として、2025年からTNOと連携し、欧州におけるコストパフォーマンスに優れたペロブスカイト太陽電池を含む次世代フレキシブル太陽光発電パネルの量産化に向けた取り組みを進めてきました。「MiraNeo®」製品(フロントシート、バックシート、端部封止材)を、TNOが開発したR to R(ロール・トゥ・ロール)型※3アッセンブリ製造ラインに最適化し、マスカスタマイゼーションへの対応を図っています。
このたび、TNOからスピンアウトしたPerovionが、TNOが開発したペロブスカイトセルの製造技術を継承する企業として2026年3月に設立されました。Perovionが有する製造・供給機能と、当社の「MiraNeo®」製品によるモジュール統合を通じて、さらなる実装性の強化や安定供給体制の確立、サプライチェーンのネットワーク拡大を図るため、TNOおよびPerovionとの技術面での戦略的パートナーシップを構築することで合意しました。
本パートナーシップを通じ、Perovionのセルを用いたペロブスカイト太陽電池の実証実験を段階的に拡大していきます。三者それぞれの技術・製造・事業開発の強みを結集し、実証実験で得られた知見をもとに量産化および安定供給体制の早期確立を図ります。日本市場においては、当社が実施するデモンストレーションにより製品価値を訴求し、欧州市場をはじめとするグローバル市場への社会実装につなげていきます。
※1 有機アンモニウム、鉛、ヨウ素に代表される3種類のイオンがペロブスカイト結晶構造で配列する材料を用いた太陽電池
※2 太陽光を受け、光エネルギーを電気エネルギーへと変換する機能を担う、太陽電池を構成する最小の構成部品
※3 巻かれたフィルムを連続的に送りながら加工することで、フレキシブル製品を効率的に大量生産できる製造方式